HACCPとは、食品の衛生管理の方式のことで、アメリカの宇宙食の製造管理の過程で取り入れられた方式となります。

食べ物の安全性を確保するには、製造する工程や加工・流通・消費というすべての段階で危険の防止や衛生的な取り扱いがなされることが必要になります。その過程を「見える化する」のがこの管理方式の特徴です。原材料の搬入から最終製品に至るまでの各工程ごとに、微生物による汚染や異物の混入などの危害が起こることを予測して各工程における作業を見えるようにして、事故発生時にもどこの過程で起こったかをHACCPを採用することで明確になるのです。食品の管理は、同じ方式で管理をはかることによって作業面・衛生面でメリットが大きいことが分かっています。

制度として採用して個々の事業者にわかりやすく説明していく必要があるのです。このため世界各国でHACCPの義務化が進められおり、食品管理の基本的考え方となってきています。わが国でも、2018年6月にHACCPに沿った衛生管理の手法を義務化する改正食品衛生法案が可決されることとなりました。

全ての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理をすることが義務付けられることが盛り込まれており、法律施工後の監視や指導体制が整ってきている段階です。これまで求められてきた衛生管理を、個々の事業者が使用する原材料、製造・調理の工程等に応じた衛生管理となるように変えていく必要がでてきます。