食品の輸送中の温度管理はどうなっている?

物流業界において、輸送中の温度管理は非常に重要なものです。

製造中や完成品の温度も大切ですが、素材を調達してからの輸送や保管中の管理次第では、品質を保つことが難しくなるからです。小売店などにも徹底的に管理条件を出すことで、消費者へ最高の品質のまま提供可能としています。しかし物流において温度管理の徹底というのは、かなり難しい部分でもあります。自社などで定められた規則をきっちり守れる場合はよいのですが、頻繁に委託先が変わるようであれば徹底した管理が難しくなることも考えられるからです。

物流の温度管理は常温と中温、冷蔵と冷凍に加えてチルドという状態もあります。常温では温度管理をせずに済みますが、野菜やパンなどは15~18度で管理され、冷蔵では10度以下での保存が必要です。肉や魚では0~5度までのチルド状態で、冷凍食品などは当然冷凍にしなければならず、マイナス18度以下の環境を保っておかなければなりません。

中でも肉や魚と野菜は決められた温度をしっかり保ち、外気を避けなければ一気に劣化してしまいます。ですから輸送中でも外気の侵入を防ぐ措置をしたり、倉庫にエアカーテンをつけるなどの工夫が必要です。現在では温度や湿度などのデータを測定できるように技術も進歩しているため、自社だけでなく委託先にも温度管理ができる車両の導入や、管理できる能力を持ったドライバーの育成、また定期的なデータの記録と保持が求められます。

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