IoTはさまざまな分野でビジネスに大きな変革をもたらしています。

インターネットにより多くのデータがグローバルにつながることで情報が一元化され、管理が容易になるとともに運用コストの削減も可能になったのです。食の安全が問われる中、食品業界ではこのIoTによる食品の温度管理が取り入れられています。膨大な数の冷蔵、冷凍設備を有する食品関連企業では、これまで多忙なスタッフが一日に何度も足を運び目視による確認が行なわれてきました。

しかし、この方法は作業効率が悪いだけでなく、「データの信頼度が低い」、「異常発生時の即時対応が難しい」などの課題があがっていました。また、24時間管理が必須であるため人手不足も大きな問題です。これらの問題は時として大きな食品事故にもつながり、顧客の信頼も失いかねません。IoTはこういった問題を解決するうえで、大きな役割を果たしています。冷蔵、冷凍設備に温度センサーを設置し、これがインターネットでグローバルにつながることで、モニターによる24時間の温度管理が可能になったのです。

管理する設備の数がどんなに多くてもデータを一元管理することで、設定温度の異常も即時に検知することができ、メールや電話で連絡することですばやく対応することができます。確実な温度管理ができるだけでなく、人による温度管理が不要になることで人件費の削減も可能になります。また、効率化によって削減した時間や人員を新たな業務に注力させることで、企業にとって新たな可能性も広がります。